セミナーの開催から、だいぶ月日が経ってしまいましたが……、
半年前の2018年6月に六本木ティーキューブの富士ゼロックス株式会社グラフィックコミュニケーションサービス東京で開催された「POD最新戦略トレンドセミナー」に参加して参りましたので、今回はそのご報告をさせていただきます。
-------------------------------------
セミナー概要
--------------------------------------
・日時: 2018年6月1日
・主催: 株式会社ムサシ
・場所: 富士ゼロックス株式会社グラフィックコミュニケーションサービス東京 内(六本木)
・テーマ: PODと特殊マテリアル、後加工機を組み合わせた事例に関してのセミナー及び展示会
・内容: 様々な付加価値提案のヒントについて事例をもとに説明を受けた
①「オンデマンド×特殊マテリアル」をテーマとしたセミナー(60分)
②展示ブースにある富士ゼロックスの最新機種及び後加工機に関する説明(30分)
<主催の株式会社ムサシに関して>
ムサシ様は紙・紙加工品事業で1946年に創業。より高い付加価値を提供する為、情報・産業システム、印刷、名刺・カードプリントシステム等の様々な商社機能を持ちつつ、1965年より選挙・金融汎用システム分野にも進出し、メーカーとしての機能も併せ持つ素晴らしい企業です。
富士ゼロックス製品やその他、後加工機の販売も行っています。また、既存事業を行いながら新規事業を立ち上げるという変化に対応する取り組みを常に行っておられます。
----------------------------------------------------------------------------------------
PODと特殊マテリアルセミナーに関して
----------------------------------------------------------------------------------------
富士ゼロックス東京株式会社GCS営業統括部 鎌形様より、「オンデマンド×特殊マテリアル×レーザーカット装飾」とういうテーマでお話をいただきました。
PODで付加価値を出すためにはバリアブル印刷(One to One で情報の中身で勝負)と特殊マテリアルのかけ合わせが大事であるとのこと。
バリアブルの活用事例やエリアマーケティングの実施事例に関して、ずばり!キーワードは「特別感・驚きと感動」とのことで、バリアブルだけでなく用紙にこだわることで五感に訴えることが感動サービスに繋がるという内容でした。
パール系用紙やオンデマンドクリアファイル・耐水用紙・マグネットシート等の事例をご紹介いただきました。
弊社のお客様でも実践している既知の事例のみならず、初めてお聞きする例もあり、勉強になりました。
その中でもプレカットPOP-UPに関しては特に興味を持ちました。
あらかじめ紙にミシン加工やスジ押し加工されたシートに、レイアウトに沿ってデータを作成し、印刷することで、「飛び出す」「動きのある」ショップカードや招待状を1部から作成することができます。
アニメ「ワンピース」の声優さん用にこのプレカット名刺を提案したところ、ものすごく喜んでいただいたとのことです。キャラクターを前面に出したい名刺やカードであれば効果大だと感じました。
下の画像は実際の2っ折りプレカット名刺になります。開閉すると右側の吹き出し部分が動く仕組みになっています。
---------------------------------------------------------------------
展示ブースの見学に関して
---------------------------------------------------------------------
富士ゼロックスの最新機種Iridesse ProductionPressを見学しました。
通常の4色に加え、金・銀・クリア・ホワイトの特殊トナーを使用できる業界初の6色プリントエンジンが最大の特徴です。今までPODでは不可能だった特色パール印刷が可能になりました。黒い紙に金/銀/白/透明印刷や、通常のコート紙にパール印刷することでパール系の高い紙を使わなくてもパール加工の演出が可能です。コート紙を使えば印刷物の厚さの選択肢も増え、提案の幅が広がる機種であると感じました。
その他にはPODの後加工として、レーザー加工機「C-180II」が展示・実演されていました。
(コムネット株式会社のページ https://www.comnet-network.co.jp/hardware/gcc/c180.html)
これまで紙を抜き型で抜いて納品することはありましたが、このレーザー加工機を使えば1部から自由な形状にカットすることが可能です。同じ小ロットのプロッタカッターよりも細かなカットができます。
展示会場でサンプル出品していた「鳥の羽の形にカットした物」など、かなり細かなカットができることが解りました。何より型代要らずで、1部からできるので、クライアントさんに提案がし易いと思いました。カットのみならずエンボスの様に表面を削る加工もできるので独特な表現も可能です。今までレーザカット機はカット部分の紙が焼けて茶色くなるというイメージがありましたがこの機械はそれも無いとのことでした。
デジタル印刷機と後加工機の技術進歩により、今まで出来なかったことが出来るようになりました。ですがその根底には感動を起こすアイディアが必要です。そのことをこのセミナーを通して感じました。
今後10年でAIにより無くなる職業や自動化される仕事の話も耳にしますが、やはり創造性を持ってこれらの機械を使いこなし、新しい仕事を作ることが何より大切ではないでしょうか。