「千葉県小・中学校 図工・美術科の先生が集まる研究大会」出展レポート

少し時間が経ってしまいましたが…、昨年11月に千葉県松戸市で開催された「千葉県教育研究会造形教育部会研究大会」に参加してきましたので、今回はその時の様子をレポートしたいと思います。この大会は、千葉県の小中学校の図工美術の先生方が集まって、公開授業をしたり授業内容や進め方の研究をすることを目的として年に2回開催されているものです。私どもシオザワは、「参加」と言っても「見てきた」というゲストの立場ではなく、関連企業の1社として製品紹介コーナーに「出展」しているのです!

研究大会の概要は以下のとおりです。

  • 名称:「第68回 千葉県教育研究会造形教育部会研究大会」(松戸大会)
  • 研究主題:「きらめく感性 ときめく思い うみだせアート」
  • 大会テーマ:「想いを形にする3つのステップ(導入・展開・まとめ)」
  • 主催:千葉県教育研究会、千葉県教育研究会造形部会、松戸市教育研究会造形部会
  • 後援:千葉県教育委員会、松戸市教育委員会、松戸市小中学校校長会
  • 日時:平成29年11月10日(金)9時~16時30分
  • 会場:松戸市立第五中学校 及び 松戸市立東部小学校
  • 参加者:小中学校 図工美術科教諭、千葉県教育庁指導主事、千葉大学教育学部教授

今大会では、午前中に小学校で6コマ、中学校で4コマの公開授業が行われ(生徒が関わるのはここだけ)、その後にそれぞれの教室に分かれて先生同士で意見交換会がありました。
午後は、研究部会に所属している先生がいくつかの教室に分かれて授業提案をし、それについてアドバイザーとして参加している千葉大の先生や指導主事からアドバイスがあり、今後の授業につなげるための会議が行われました。

【生徒たちは多くの先生に囲まれ緊張しながらも、いきいきと授業を受けていました】

今回は、公開授業の後に意見交換会が設定されていましたが、そうした背景には今の教育現場の抱える課題があったようです。

中学校の美術の授業は1980年代は3年間で175時間ありましたが、現在は115時間まで減っています。それに伴い美術科教諭も大幅に減少しました。
今では、生徒数の多い学校でも美術科の先生が複数いることは少なく、小規模の学校では、他の教科との兼務や非常勤講師という場合も多くなっています。
小学校でも図工の専科の先生は少なくなっており、「図工の指導をどのようにしたらいいかわからない」など指導力の低下が問題となっています。
それに加えて、団塊の世代の退職に伴い教諭の若返りが急激に起きており、指導方法や技術の継承などが大きな課題となっているようです。
そのため、今回は先生同士が共に学びあえるようネットワークを構築し、若手教諭の育成を図ることを目的として意見交換会が設定されたようです。

 

さてそんな中、弊社を含め出展企業は、全体会が行われた体育館に商品を展示していました。出展企業は、教科書出版会社、美術教材メーカー、絵の具や粘土のメーカーなどです。
弊社は、スケッチブックや新製品のプレミアムスケッチブック「描きGoKoRo」やカット判の画用紙などを展示しました。
体育館の壁面には生徒の作品が地域別に掲示されていたこともあり、多くの先生方が集まってこられ、その流れで弊社の展示コーナーにも多くの方にお立ち寄りいただきました。(ありがとうございました!)

昨今、先生のハードワークがクローズアップされてきていますが、今回も先生方は熱心に教材研究や授業改善の議論をされていました。
弊社として、今後も良質で授業の一助になるような製品を作っていかなくては!との思いを改めて強くした一日でした。
この造形大会には、ありがたいことに弊社も毎度出展する場を与えていただいております。どこかでお会いすることがありましたら、是非気軽にお声かけください!