年始挨拶の定番『メモ帳』 「なるほど…」情報!

新しい年が明け、いよいよ仕事もスタートですね。
「よし!」と気合いを入れている方、「え~、もう仕事かぁ…」と消沈している方(笑)、それぞれにいらっしゃることと思います。
ビジネスシーンで年始と言えば「挨拶回り」。特に営業職の方は、ここ1週間が勝負ですよね。きりっと挨拶をして清々しく仕事をスタートさせたいところです。

さてこの「挨拶回り」。手に品を持って回られる方も多いのではないでしょうか。タオルだったりメモだったり……。
ちなみに当社は紙の卸商ですので、毎年、紙のPRも兼ねて「卓上型のメモ帳」を持ってお客様へご挨拶に伺います。
「使わせてもらっているよ!」という、ありがたいお言葉をいただくことも少なくあります。(やっぱり、嬉しいものです)

さて、
メモ帳というと、いろいろなタイプ、「くるみ型メモ」、「卓上型メモ」、「ブロック型メモ」などがあります。(決まった言い方はないようですので、どの形も卓上メモとも言えます)
私は、その中でも右の写真のタイプが「使いやすい」と感じています。

 

ということで、今回はこのタイプの卓上メモについて記事を書きたいと思います。
「メモ帳を作る際の留意するポイント」を幾つか挙げますので、参考していただけたら幸いです。


 

■「サイズ」について


サイズは、「横幅/90~100mm×縦130~150mm程度、 厚さ/10mm~15mm程度」のものが多いようです。「こうでなけれいけない」という、決まったサイズはありません。
ちなみに弊社は、「横幅100mm×縦140mm」の大きさのメモを作って、お客様へお渡しています。(上記写真) メモとしては大きすぎず小さすぎず、使い勝手が良いと思っています。

 

■「使用する紙」について


全てが紙でできているわけですから、「どんな紙」を使用するかで、風合い、書き心地などが違ってきます。メモ帳の”命”と言っていいでしょう。

 

◇台紙は
 色カード紙、あるいは高級白板紙(白のカード紙)が使われます。
 300g/㎡~465g/㎡の厚さの紙が一般的です。
 あまり薄い紙を表紙に使うと、耐久性が落ちますし、高級感も出にくくなります。

◇メモ用紙は
 上質紙の55kg(64g/㎡)か70kg(81.4g/㎡)が使われます。
 1冊の入数の目安は
   55kgの場合で 120~180枚程度
   70kgの場合で 100~150枚程度 です。
  

■「製作数量」について


製作する量によってコストが違うことは勿論なのですが、それに伴って台紙への印刷方式も変わってきます。印刷方式によって表現できる色数(1色or 2色or フルカラーなど)も違います。
当社が卓上メモの仕事をお請けして製作する場合は、台紙への印刷方式は「箔押し」「オフセット印刷」で対応する場合が多いです。(勿論、シルク印刷やフルカラーオンデマンド印刷も対応できますので、ご相談ください)
「印刷方式と数量」の目安としては、生産ロット1000冊以下で「箔押し」、それ以上で「オフセット印刷」と私なりに判断しています。ただし、これはあくまでも目安で、最終的にはお客様がご要望されている表現や、サイズ、紙厚などを総合的に判断して、お客様にとって最も良い製作スタイルをご提案しています。
ちなみに、オフセット印刷は、色の調整などを行うために多くの予備紙を必要とするのに対して、箔押しは、位置合わせ、印圧の調整にほとんど予備紙を必要としません。そのためオフセット印刷の方が、紙代がかさみ割高になってしまう傾向があります。

■「メモ用紙の入り数」について


1冊のメモ帳として用紙を何枚入りにするかは、メモ帳の厚さを決めると同時に、コストにも影響してきます。

紙は、原則として、同じ紙であれば薄い方が1枚当たりの価格は安くなります。
例えば、上質紙55kgと70kg の100×140mmサイズ1枚当たりの価格をみると、「55kg:0.35円」「70kg:0.43円」となります。(比較するための参考価格です)
 
ではあるのですが……、

仮に「1㎝の厚さのメモ帳を作る」ことを前提とすると、必要枚数は以下の通りとなります。

  上質紙55kg(約0.08mm/枚)⇒約125枚必要
  上質紙70kg(約0.10mm/枚)⇒約100枚必要

これに、紙(100×148mmのサイズ)の単価を掛けて、1㎝の厚さのメモ帳のコスト(メモ部分の紙代のみ)を算出すると、

  55kg:125枚×0.35円/枚=43.75円
  70kg:100枚×0.43円/枚=43.00円

となり、55kg(薄くて安い紙)を使っても出来上がるメモ帳の紙代はほぼ同じになります。

一方で、印刷代は、一定量を超えると通し枚数(1枚あたり)で計算されますから、同じ厚さのメモ帳を作ると、通し枚数の多い[55kg]のメモ帳の方がコスト高になります。
結果、「薄い紙を使ってコストを抑えようとした」のに、仕上がってみたら「薄い紙を使ったことで、かえってコスト高になってしまった」となる場合もありますので注意が必要です。

コストを抑えたければ、台紙の印刷方式、メモ紙の厚さ、そして、紙の入数などを総合的に検討する必要があります。

■「メモ部分の印刷パターン」について

メモ部分の印刷は自由にできます。代表的なものとしては、
 
  ・無地(印刷なし)
  ・社名のみ
  ・社名+住所+電話番号
  ・社名+HPアドレス
  ・ドットタイプ
  ・罫線タイプ
  ・方眼タイプ
  ・連絡用メモ
  ・その他

などがあります。
皆さん、いろいろと工夫をされています。

 

最近のメモ帳では、「ドット」や「方眼線」を印刷するケースが増えてきているように思います。薄い色で印刷をすれば柄も目立たず、図や表を描いたりするのにとても便利です。当社にも、このタイプへの根強いファンがいます。

また、「伝言」用途として、電話で訊いておくべき基本事項があらかじめ印刷されているメモ帳もあります。
電話が掛かってきた時刻、電話をいただいた方の社名やお名前、伝言の内容(例えば「またかけ直す」、「折り返しの電話の依頼」、「電話があったことのみを伝える」、etc)などが印刷されています。
電話の内容が、メモに印刷されていることと合致していれば、チェックマーク(✓)を付ければ良いので、忙しい時にも効率的で、オフィスでは重宝されているようです。(特に、新入社員の電話メモ取りには役立ちそうですね)


メモ帳は、派手さはありませんが、ちょっとした記録や伝達用のグッズとしては、仕事場でも家庭でもなくてはならない製品です。
パソコンやタブレットが普及した今でも、「手軽さ」「伝える」という点においては、紙の利便性は「まだまだ捨てたものではない!」と私は思っています。

このような卓上メモ。お得意先へのノベルティーや贈答品をお考えになる時、選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょう。よく見る定番品ではありますが、誰にとっても、どんなシーンでも「あったら助かる」もの。
ひと工夫して”使いたくなるメモ帳”を作ってみませんか!